改札口から長いエスカレーターを2回乗り継ぐと、待ち合わせの出口が見えてくる。
時計をみると、5分近く過ぎている。
そろそろかなと思っていると、エスカレーターから降りたばかり、連絡してきた服装に近いすらっとした清楚な感じの女性がスマホを覗き込んでいた。
マスクはしていたものの、肩ごしまで伸びた黒髪。細面、色白を感じさせる。濃紺の麻の浴衣でも着せたら、匂い立つような立ち姿だ。
「美人だな。。。」
スカートの柄は,若干落ち着いた色調に、黄色を織り込んだデザイン。年齢相応にオシャレながら落ち着いた雰囲気だ。
近づき、「Mikaさん?」と声を掛けると、「はい」と私の顔を一瞥し、にこやかな表情をみせた。
「あっ、大丈夫だ」
そう確信し、間髪入れず、「行こうか」と誘う。
彼女は、にこやかに「はい」と頷いた。
二人で足早にラブホの密集する路地を進んでいく。
「どんな感じのラブホがお好み?」「場末観漂うマニアックな感じとかは?モダンな感じがいいいかな?」
「モダンできれいなほうが……」とつぶやくMiki。
これは間違いなくイケると内心、ほくそ笑みながら「だね!」と調子を合わせておく。
ラブホの密集する路地は、うす暗い。しかも独特の陰気臭さを感じる。